2月13日放送のTBS『あさチャン!サタデー』で紹介された、『ウォーキング新常識!1日1万歩は歩き過ぎ?ベストの歩数は』について、詳しくお伝えします!
病気の予防、改善のためにと、ウォーキングしている方が最近多くなりましたよね。
ウォーキングを始めると、まず最初に疑問に感じるのが“歩数”ではないでしょうか。
実は、このウォーキング歩数と病気の予防効果に関係性があることが、最近明らかになったようです。
歩けば歩くほど健康にいいと思っていた!という方、私も含めて驚きの内容になっていましたよ。
では、さっそく詳しく見ていきましょう!
(1) 1日1万歩は歩き過ぎだった!?
1.1 疲れが残ってしまう
(2)1日8000歩を目指そう!
2.1 8000歩以上歩いても、健康効果は頭打ち!
2.2 活動量計を使った研究
2.3 1日8000歩で予防できる病気は?
(3) 健康に悪いウォーキングとは?
3.1 室内で歩いても骨は強くならない!
3.2 小股で歩くのはNG!
(4) 正しいウォーキング方法をマスター!
4.1 1日8000歩+中強度の活動を
4.2 大股で歩こう
(5) 8000歩じゃなくても健康効果が!?
(1)1日1万歩は歩き過ぎだった!?
『健康のために、1日1万歩歩くようにしている』という人は多いですよね。
たくさん歩けば、歩いただけ、その分健康になれると信じている方、いらっしゃるのではないでしょうか?
今回、ウォーキングの最新研究について詳しくお話ししてくださったのは、東京都健康長寿医療センター研究所の老化制御研究チーム副部長、青柳幸利さん。
青柳さんによると、歩き過ぎが逆に健康を害してしまう可能性があるとのこと。
疲れが残ってしまう
1日に1万歩歩くことで、疲労が身体に残ってしまうと免疫機能が低下し、逆に病気になりやすい体になってしまうのだそう。
たしかに、1日1万歩も歩くのは、たいていの人は疲労感を感じてしまいますよね。
私も以前、1日1万歩歩いたときは、さすがにぐったりでした…。
では、1日に何歩が健康維持に最適な歩数なのでしょうか?
(2)1日8000歩を目指そう!
8000歩以上歩いても、健康効果は頭打ち!
青柳さんによると、最近の研究で、8000歩を超えてウォーキングをしても、健康効果は頭打ちになることが分かってきたそうです。
つまり、健康効果を期待するには、『8000歩』がベストな歩数ということになります。
活動量計を使った研究
青柳さんの研究は、群馬県中之条町の全高齢者約5,000人を対象に行われました。
そのうち500人を“活動量計”で24時間365日調査したそうです。
使用された活動量計は、歩数はもちろん、運動の強弱も記録できるものです。
この調査を、なんと15年以上にわたって続けた結果、1日の歩数と病気発祥の関係性が分かって来た、ということでした。
1日8000歩で予防できる病気は?
青柳さんによると、1日8000歩歩くことで、高血圧や糖尿病、がん、骨粗しょう症など、様々な病気の予防が期待できるそうです。
やはり、ウォーキングの健康効果は大きいと感じますね。
(3)健康に悪いウォーキングとは?
では、反対に健康に悪影響なウォーキングのやり方はあるのでしょうか?
青柳さんによると、1万歩、2万歩歩いても、そんなに健康効果がない場合もあるのだそう。
青柳さんが例にあげたのが、“旅館の女将さん”です。
調査の途中で、青柳さんが出会ったとある旅館の女将さん。
この女将さんは、接客や配膳、スタッフの教育など様々な仕事で朝5時から夜9時まで、旅館の中を歩き回る日々を送っていました。
その1日の歩数は10000歩を超えていました。
ところが、ある日転んだ拍子に足を骨折してしまった女将さん。
実は、この女将さんは骨粗しょう症になっていたのです。
1日1万歩も歩いていたのに、どうして彼女は健康を害してしまったのでしょうか?
室内で歩いても骨は強くならない!
先述の女将さんが毎日1万歩以上歩いていたのに、健康を害してしまった理由のひとつは、“日光を浴びる時間が少なかったから”だと、青柳さんは指摘します。
骨は、日光を浴びることで強化される性質があります。
そのため、日光を浴びることがない室内でいくら動き回っても、骨は強化されるばかりか、反対に衰えてしまうことにもあるのです。
小股で歩くのはNG!
また、女将さんが健康を害してしまったもう一つの要因として、“着物の女将さん特有の歩き方”があります。
着物を着たことがある女性なら分かるかと思いますが、着物を着るとどうしてもすり足になり、小股で優しく歩かざるを得ませんよね。
この歩き方にも問題があると、青柳さんは指摘します。
私たちの骨や筋肉は、物理的な刺激や重力に逆らわないと、すぐに衰えてしまいます。
つまり、ウォーキングをする際には、ある程度の運動量が必要になるということです。
(4)正しいウォーキング方法をマスター!
1日8000歩+中強度の活動を
青柳さんによると、1日に最適な歩数8000歩に加えて、その中に中強度の活動が20分含まれているのが、健康にいいそうです。
これを頭に入れてウォーキングをすることで、健康効果が期待できるウォーキングになります。
では、中強度の活動とは、どのようなものなのでしょう?
この場合の中強度の運動は、速足でのウォーキングや、階段の上り下りなどでOK。
これらを、ウォーキングの途中で入れることで、さらに健康効果アップが期待できるようになりますよ。
大股で歩こう
さらに健康効果をアップする方法は、“歩幅を大きくする”こと!
大股にして歩くことを意識しましょう。
普段の歩幅よりも、こぶし1つ分広げた程度を目安にしてください。
(5)8000歩じゃなくても健康効果が!?
なかなか8000歩は難しいという方、心配はいりませんよ。
8000歩にまで行かなくても、病気を予防する効果も期待できるそうです。
少しづつ慣らして、最終的な目標を8000歩にしてもいいかもしれませんね。
- 8000歩(うち中強度20分)…高血圧、糖尿病など
- 7000歩(うち中強度15分)…がん、骨粗しょう症など
- 5000歩(うち中強度7.5分)…認知症、脳卒中など
初心者さんは、最初は5000歩を目指して、ウォーキングをスタートしてみましょう!